Tuesday, April 22, 2008

Going to Tajikistan

出張でタジキスタンに行くことになりました!今日の夕方出発し、4月29日(もしくは30日)に帰ってくる予定です。

乗換えが二回あるので(フランクフルト&イスタンブール)、ドゥシャンベ到着は木曜日の早朝です。中央アジアでもっとも貧しいといわれている国です。ソ連時代も貧しかったらしく、ソ連政府から最高額の援助を受けていたそう。内陸&国土の大部分が山脈&狭いので、色々大変らしいです。

一体どんな国なんでしょう。ちょっとわくわくと不安が混ざった気分です。

いってきまーす。

Tuesday, February 12, 2008

Biofuels Deemed a Greenhouse Threat

数日前の2月8日付のニューヨークタイムズの科学欄に、Biofuels Deemed a Greenhouse Threatという記事がのりました。(注:記事を読むにはサイトに無料登録する必要があります。)直訳すると、バイオ燃料は温室効果の脅威になる、というところでしょうか。

最近もてはやされているバイオ燃料ですが、急激に人気が高まったと同時に、懐疑的な見方も実は沢山あります。本当に二酸化炭素排出量が減るのか、(特に途上国における)食料品価格の高騰や環境破壊等の弊害と効果はどちらが大きいのか、等など。色々な研究者が論文やレポートを発表しています。

今までは単純に言うと、バイオ燃料を製造する過程で二酸化炭素が排出されても、生産されたバイオ燃料が二酸化炭素排出減少につながるので、少なくともプラスマイナス0だろう(或いはガソリンよりよっぽどいいだろう)、という考えがありました。よって各国政府が補助金を出したり、新しい規制を作ったりして、国内バイオ燃料の生産量、または輸入量を頑張ってあげようとしています。日本はよく分かりませんが、アメリカもEUもやっています。

しかしニューヨークタイムズの記事によると、バイオ燃料のために農地開拓すると、その土地の開拓後の二酸化炭素吸収量は以前より減少し、バイオ燃料を生産する工程で余計に二酸化炭素が出るので、製造されたバイオ燃料がカーボンニュートラル(プラマイ0)という考えは間違っている、とした研究論文2つが学術的に権威の或る科学雑誌サイエンスに載ったということです。

私の会社ではブラジルの砂糖キビから作るバイオ燃料以外は、環境的にもコスト的にも採算が合わないだろう、という見方が一般的になりつつあります。この記事も、それと同じことを言っています。特にアメリカのコーンからバイオ燃料を製造するのは、全く意味の無い、というか弊害だ、と考える人達も沢山います。補助金がどっさり出ているおかげで、色々なところで問題が出てきています。

これからどうなるのかはまだ未知数ですが、何かサイエンス及びテクノロジー的なブレークスルーが無いと、食料からバイオ燃料を製造するのは弊害が大きすぎる、ということになるでしょう。しかしブレークスルーを見つけるには、多くの人が多額のお金をかけて研究をしなければいけません。そういう意味では、今のようにバイオ燃料が脚光を浴び、企業が補助金欲しさのため、或いは高騰する燃料からの収入を求めて投資をするのは良いことです。その過程でよりよい策が見つかるかもしれないからです。ただ見つかるまでに生まれた弊害・悪影響をどうするのか...。うーん、難しい問題です。私のキャパを完璧に超えています。

Sunday, February 10, 2008

水不足

去年の夏仕事でまたインドに行きました。2006年末に行ったときとは別件で、マイクロ灌漑設備を製造している会社への融資のプロジェクトでした。

融資を検討するにあたり、クライアントの経営状況を分析する以外にも、何故その会社に、そのセクターに融資をしなければいけないのか、ということを説明できなければいけません。その結果、今まで殆ど関わることのなかった、世界の、特にインドの「水不足」問題を考えるよい機会でした。

クレジットスイス銀行のEquity Research部が2007年6月に出版したレポート「Water」によると、2025年までに58カ国(世界人口の64%)が水不足に直面するそうです。世界で水の需要が高まり、供給が全く追いついていない状況です。エネルギー危機よりも、水不足の問題の方が深刻だ、と考えている人達も少なくないようです。

今の組織に入社して一年目インフラ部で働いていたときに、電力や交通設備のプロジェクトよりも、水道のプロジェクトは色々な意味で難しいということを度々耳にしました。ということは、水不足解決もエネルギー不足を解決するよりも難しく、時間がかかるということなのでしょうか。

供給が不足しているということは、需要が満たされていないとうことなので、ビジネス的には投資機会となります。クレジットスイス銀行のレポートも、世界各地の企業が大々的に投資を行っているということを示しています。GE等の欧米の大企業にとどまらず、中堅の企業も含まれています。私が訪れたインドのクライアントも、水不足、特に農業における水不足を解決するソリューションを提供しようと頑張っている企業です。

世界の貧困層の人口の大部分が南アジアに集中しています。インドは国としての貧困度は相対的に低いですが、絶対的な貧民層の数は莫大です。そして人口の大多数が、農業に頼って生活しています。世界人口の16%、家畜の30%がインドに住んでいるといわれていますが、国土面積は2.4%、水資源は4%しか所有していません。これを聞いただけでも、もうやばそうです。

世界の水使用量の7割は農業関連といわれていますが、インドでは更に数値は高く、8割以上とも推定されています。スリランカを拠点とするInternational Water Management Instituteによると、 2025年までにインドに住む3分の1の人々が、深刻な水不足に直面するだろうということです。

それって後17年しかない...。世界規模の水不足を考えると、もうどうしようもない状況のように思えますが(実際にそうなのかもしれませんが)、何もしないわけにはいけません。インドでは灌漑された国土の割合がまだ極端に少ない、更に灌漑されていたとしても効率が悪い(水を使いすぎる)システムが多く使われています。例えばイギリスやドイツ、灌漑設備や海水淡水化の最先端をいくイスラエルの灌漑導入率は100%ですが、インドは僅か5%。日本の数値は分からないのですが、他の先進国の導入率も3割~5割以上が普通のようです。

国土の広さや地形、人口の多さも関係してくるとは思いますが、まず灌漑面積を増やし、そして効率がよりよい設備を設置することで、少しでも水不足の程度を減らすことが可能だということです。もちろんインド政府も危機感を持っていて、2004年の時点でリサーチ結果を発表し、8年間でマイクロ灌漑設備の導入を1700万ヘクター増やすと宣言しました。現在300万ヘクターしかマイクロ灌漑を導入していないのですから、壮大な計画です。具体的には中央政府と州政府がマイクロ灌漑設備購入費用の半分を負担する、というものです(残り半分は農民負担)。

初期投資は割高でも、マイクロ灌漑を導入すると、その他のもっとお金のかからない灌漑(地表灌漑や湛水灌漑)に比べて、水だけでなく、肥料や労働力のインプットが少なくてすみます。2年間で初期投資は回収できると聞きました。

マイクロ灌漑には、点滴灌漑(上の図を参照)とマイクロスプリンクラー灌漑(スプリンクラー灌漑がもっと小さくなったやつ)があります。農作物によって使い分けます。要は、今まで広範囲にわたって水を余分に撒いていたのを、もっと水(と肥料)を浸透させる部分を必要なところだけに集中させ、無駄を防ぐということです。地表灌漑の水利用効率が30-40%、スプリンクラー灌漑の水利用効率が60-70%、マイクロ灌漑(点滴とマイクロスプリンクラー)の水利用効率が80-95%というのですから、大きな違いです。

インドの農民たちにマイクロ灌漑を広めるには、政府の補助金だけでなく、使い方や効果の教育も必要です。クライアントは毎日講習会を開いています。政府の役人も見学・聴講しにくるそうです。この企業はマイクロ灌漑以外に、マンゴジュースや乾燥タマネギの製造も行っており、原材料の供給者である農家と密接な関係を長年育んできたのも強みのようです。この2、3年で急成長し、先進国(米国やイスラエル)の企業を買収したり、アクティブに頑張っています。 ラ米やアフリカにも、もっともっと進出したいと言っています。

融資の期間(ローンの返済)は8年です。8年後灌漑導入が進み、インドの、そして世界の水不足が少しでも改善していることを願います。

West meets East

この2ヶ月ほど、週一回ヨガに通っています。以前同僚に誘われて2、3回行ったことがある(2006年10月のブログ参照)Tranquil Space(静かな空間)をいう名前のワシントンDCにあるヨガスタジオが、去年バージニア州側にも新しく小さなスタジオを開きました。ちょうどよいことに、私のアパートから徒歩5分以内のところにあります。会社のある日の夜は、クラスに間に合わないことが多いので、日曜の午後にやっている1時間15分の初級クラスを取っています。

週一回とはいえ、社会人になってからずっと運動不足の私としては、大きな一歩かと。身体が硬いので、ストレッチの代わりにもなります。ヨガに関しての知識はまったく無いに等しいですが、アメリカのヨガの大半(恐らく最近の日本のヨガブームも同じなのかと思います)は、エクササイズ・身体の健康に重点を置いていて、瞑想や精神的な面はあまり強調されていません。

私が取っているクラスの先生は、最初に「呼吸を整えて精神を集中させ、今日ここにきた理由を心に留めましょう」と言ったり、最後に「今日の格言(マーチールーサーキング牧師の日だったら、キング牧師が残した言葉とか)」みたいなことを読み上げて、「ナマステ」の一言と合掌で終わったりしてますが、その程度です。

何故急にヨガを始めたのか。今年こそは運動しよう!と自発的に頑張った結果では実はありません。スパでマッサージやフェイシャルをしてもらってリラックスするのは、根本的な問題解決にはならないし、お金がもったいないと思い立ったからでもありません...。今でも行ってます(笑)。単に体調を少し崩した結果、もう30歳を過ぎ、そろそろ身体を大切にしないと、後でたたるかも?とちょっと怖くなったからです。

去年の夏頃からアレルギーや目眩、偏頭痛の症状に少し悩まされて、病院にいってMRI等の検査を受けても特に悪いところはないという診断でした。結局西欧医学的には原因特定不可、特に珍しい症状でもないので、痛み止めだの酔い止め等の症状に対する薬を処方されました。後は安静にして下さい、というアドバイス。

で、大したことがなかったのは万々歳なのですが、症状が出るたびに強い処方箋の薬を飲むのも気が引けるし(一般的にアメリカでは日本よりも強い薬が処方される傾向にあります)、次にまた症状が出るまで何もしないのも気になるので、東洋医学の方向で考えてみようと思いました。友達・同僚にも鍼や食事改善等で体調が良くなっている人達がいるので、きっと効果が得られるんじゃないかと。

針灸は痛いのが嫌なのと、アメリカだとどの先生に診てもらったらよいかわからないので(口コミで良い先生を紹介してもらわないと怖い)、とりあえずパス。カイロプラクティックも同じ。ヨガをやり始めてから身体の調子が良くなったと言っている人が複数いたので、ヨガなら医療行為じゃないし、お手軽にできる、ということでヨガをやり始めました。

久しぶりに運動する、という行為がよいのか、ストレスになるようなことはなるべく考えない、というのがよいのか、どちらがいいのか分かりませんが、とりあえず偏頭痛と目眩は12月以来再発していません。

初心者が言うのもなんですが、ヨガは心拍数が異常に上がったりしない(上級者コースやホットヨガは別かもしれませんが)ので、若者から老人まで幅広くできる良い運動ではないかと思います。普段使わない筋肉も鍛えられるし、なんといってもストレッチに。

Tuesday, February 05, 2008

I shall return...

最後の書き込みから一年以上が経ってしまいました。結局2007年は一回も書き込み無し...。

言い訳ではないですが、2006年12月の最後の書き込みから、本当に色々なことがありました。祖父母のお葬式や自分の結婚式等など、パーソナルな出来事がありました。その他にも人に心の底から幻滅する出来事があったり、精神的にも肉体的にも疲れた一年でした。

今まで大したハプニングのない人生を30年以上送ってきた(つもり)ので、キャパが足りませんで、勝手ながら2007年は私的なことに集中させてもらい、自分の中でまず消化に励みました。もう2月になってしまい、旧正月もすぐそこですが、2008年はもう少し外向的に発信していきたいと思います。

新年の抱負としていつも真っ先に思うのが「人のメールや手紙に直ぐ答えること」なのですが(要は筆まめになれってやつですね)、実行できたためしがありません。それこそ平気で一年メールを返さなかったりします。電話も基本的に嫌いなので、どんどん人との接点が少なくなってきます。新しい友人・知人ができても、長持ちしなかったり、ネットワークを最大限に活用できてなかったりするのは、この所為だと自覚症状はあるものの、中々改善できません。

どうでもいいと思って返事をしないならともかく、あ、まだ返事してない、どうしてるのかな、と結構頻繁に思ったりしているのに連絡を取らないという意味不明な自分の行動を反省。こんな私でも長年友達付き合いをしてくれている友人に感謝。

とりあえず一年以上振りのブログを書いてみました。